「南方録」によると、利休は「黒 渓蓀」という茶碗を三回用いている。
渓蓀(あやめ)、おそらくこの使われたのであろうと思われる古くから名高い茶碗である。
箱の表に「長次郎焼 茶碗」 裏に「あやめ 旦」と千宗旦が書付けている。
利休から宗旦、一翁宗守官休庵に伝わり、現在は熱海MOA美術館の蔵品となっている。
長次郎外七種に数えられる名碗で、「禿」などの作行と同じくする、長次郎茶碗の典型作といえる。
全体に小振りで愛らしい茶碗ではあるが。しっかりとした重厚感をもっている。
長次郎特有のカセた黒釉の中に、茶褐色の窯変が表れており、その銘の
「あやめ」を侘びの世界で表現したような茶碗である。
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長次郎 あやめ
2021.4.12 未分類