昭楽作 長次郎「万代屋黒」うつし黒茶碗
まさに「利休形」の典型といえる姿の茶碗で、利休が好んで使った茶碗の一つであり、内箱には、啐硺斎が「利休所持長二郎 黒茶碗万代屋 宗安傳ル依而万代屋黒と云 左(花押)」と書き付けていることから、その銘の「万代屋黒」とは、利休から利休の嫁婿・万代屋宗安に伝来した事から付けられたのであろう。
小振りの茶碗でゆがみや装飾を排した茶碗で、長次郎黒茶碗の初期の作と思われ、利休「侘び茶」の心が作り込まれた茶碗である。
2013年に公開された映画「利休にたずねよ」で実際に使われ脚光を浴びた茶碗である。
